素材への旅
SHIPPŌのつくりかた
2026.08.20
SHIPPŌのつくりかた
彫金とガラス釉薬でつくる、バスタイユの七宝
2026.08.20
2026年秋冬、SIRI SIRIの七宝コレクション「SHIPPŌ」では、七宝技法のひとつ、
「バスタイユ(Basse-taille)」を用いたジュエリーをつくりました。
バスタイユは、素材の表面に模様を刻み、
その上にガラス釉薬を重ねて焼き上げる技法。
ひとつひとつ刻まれた模様が、
ガラスを透かして、そっと浮かび上がります。
ここでは、「SHIPPŌ」のジュエリーができるまでの様子をご紹介します。
01|かたちを切り出す


ジュエリーの土台となる銀板から、
糸鋸でひとつひとつかたちを切り出す。
一枚の銀板から、SHIPPŌは始まります。
02|模様を刻む


銀の表面にオリジナルの刻印をひとつずつ打ち、模様を描きます。
その後は、火でやわらかくした銀を木型と木槌で整え、
ぽってりとした立体感をつくります。
銀は少しずつ、次の姿へ。
03|釉薬をのせる


銀の表面に、ガラス釉薬をのせていきます。
温かみのある、クリームのような白の仕上げに。
薄く、均一に、少しずつ。
ガラスの粒が模様を覆います。
04|火をくぐる


釉薬をのせたパーツを、釜へ入れます。
小さなガラスの粒が熱に溶け、
やがて透明なガラスへと変わっていきます。
一度の焼成で、完成するわけではありません。
焼いて、確かめて、また重ねる。
火をくぐるたび、少しずつ完成へ近づいていきます。
05|仕上げ

最後に、銀の縁を丁寧に磨きます。
ガラスの表面と、
そのまわりの銀。
それぞれの素材の表情が美しく見えるよう、
最後のかたちへ仕上げます。
そして、SHIPPŌができ上がりました。
銀を切り出し、
模様を刻み、
かたちをつくり、
釉薬を重ね、
何度も火をくぐる。
いくつもの工程と時間を重ね、ようやくひとつのジュエリーが完成します。
バスタイユの技法により生まれた、新しい「SHIPPŌ」をぜひご覧ください。
写真 小野 祐佳